伝統のライバル対決、レイブンズvsスティーラーズ
RSでのHCハーボーとHCトムリンの対決も実に28回目で、HC対決数はNFL記録を更新中だ
勝敗数はレイブンズ13勝、スティーラーズ14勝。この試合でタイにもどしてやれ



スティーラーズオフェンスvsレイブンズディフェンス
今年唯一のドラフト1巡QBケニー・ピケットは序盤戦こそ苦しんだものの、ここ1カ月でドンドン調子を上げてきている。今季全体ではパス191/293 1797ヤード4TDに対して8intを喫してレーティングはチーム内では最下位の75.1
しかしBye明け以降はインターセプトされていない
レーティングも79.7→85.9→87.5→90.9と来ており、とても当たりたくないタイミングでの対戦となったぞ
レシーバーは、大型新人WRジョージ・ピケンズがミラクルハンドで魅せている。また2巡で当たり引いてるよ
ただしRACが得意なタイプではなく、獲得ヤードもチーム内でTEフライアーマスとWRディオンテ・ジョンソンに次ぐ3番手なので実際の数字は目立つわけではない
トレードでWRチェイス・クレイプールを手放しているが、レイブンズとしては彼の方が怖いかもしれなかった
他にもWRアンソニー・ミラーと、レイブンズの目の前で掻っ攫っていった新人WRカルビン・オースティンはIR入り。こっちはTEライクリーを指名。ざまあねえや
ただやはりTEパット・フライアーマスとWRディオンテ・ジョンソンには警戒が必要。特にフライアーマスのパワーあふれるRACを止められるか、またカバーではSハミルトンとの対決がどうなるかが見ものだ
因みにTEがチーム内リーディングレシーバーのチームはKCとPITとBAL。この同地区対決はTE対決にもなりそうだ

パスオフェンスの順位はリーグ24位。被インターセプト数がTDパス数を上回ってしまっている2チームの1つであり、1スロー平均の獲得ヤードはリーグワーストタイ
被サック数も32あって少し多めかもしれない

レイブンズのセカンダリは、CBハンフリーがほとんどタッチダウンを許していない。だけでなく、50タックル3サック3ロスタックルとパスディフェンス以外でも大活躍を見せてくれている
CBピータースはここ数試合狙われてはいるものの、今季は1int+2FF2FRとターンオーバーで大きな活躍。この試合でも頼むぞ
Sはウィリアムスの復帰が未だ未定なものの、Sクラーク、Sストーン、Sハミルトンでリーグ屈指の堅さを誇っている
特に新人Sハミルトンは評判通りどこにでも顔を出すタフな男。怪我を抱えているようではあるが、若さでカバーできている

プレッシャーでは、37サックはリーグ5位の多さ。中央からはDLキャンベルやILBクイーンなどが強力で17サック、外からはベテランOLBヒューストンの9サックを始めとして15サック、セカンダリから5サックと的を絞らせない
スティーラーズOLはIOLはそこそこなものの、両OTは狙い目な感じ。ヒューストン、オウェー、JPPに頑張ってもらいたい
また音沙汰ないのが気になるが、そろそろ2巡目新人オジャボも見たい

パスディフェンスはリーグ25位だが、インターセプト数は11ある。被タッチダウン16は及第点ではあるし、そもそも序盤戦の赤字が大きいのでその後の数字はひどくないはずだ

スティーラーズのランオフェンスは若手パワーRBナジー・ハリスが目玉。彼も今季は序盤戦に調子を落としていたものの、ここ最近は調子を取り戻して来てる。辛い
とは言うものの、数字を出している相手はあまりランディフェンスが強くなかった。ドルフィンズ・ビルズ・ペイトリオッツなどランディフェンスが強い相手にはしっかり止められているところもある
またスライディングフェイク(反則になった)で悪名高いように、QBピケットも新人らしくよく走る。ハリスが4TDランなのに対してピケットは3TDランとレッドゾーンで効率的。とはいえ、このままのスタイルでは継続してNFLでやっていけるかは微妙だろう
ドラ外RBジェイレン・ワレンや若手RBベニー・スネルスなど2番手以降は急に出番が少なくなるが、厄介さはありそう。ここも辛い

ランオフェンスはリーグ16位とギリギリ上位半分。ただ20ヤード以上のビッグランが4回と極端に少なく、今季最長も36ヤードしかない

対するレイブンズはランディフェンスリーグ2位。平均喪失も2位タイの少なさ。最長も28ヤードしか許していない
特に何度も言うがILBロクアン加入以降は対戦相手のレベルもあって絶好調の数字。この試合で結果を残せたなら本物認定していいだろう
先週の試合で怪我をしてカートで退場したILBクイーンは既に練習に復帰。雰囲気を見るに出場できそうなので安心だ
ロクアンは4試合で既に31タックル1サック3ロスタックルの活躍。クイーンも85タックル4サック1intとマルチな活躍が見えてきた。あとはパスカバーの理解だけだ
総ロスタックル数は58もあれば十二分。特にここ数試合はランでオフェンスを作ってくるチームが多かっただけに、そこで崩れずにむしろ止めていたのは好印象。続けられるか

スティーラーズオフェンスは全体でリーグ26位。得点力は28位
3rdダウン成功率は39.5%、ペナルティ数は72でどちらもリーグ中位あたり。ただしギャンブル成功率はリーグでも4位の力がある。4Qディフェンスは要注意だ
レイブンズディフェンスは全体でリーグ13位。失点は9位の少なさ
3rdダウン阻止率でリーグ2位を誇っており、ペナルティもリーグ4位タイの少なさ。一方でギャンブルをやられると7割ほど通してしまっている(リーグワースト2位)。4Qディフェンスは要注意だ

基本的にはランを止めつつ、新人QBピケットのミスに付け込むディフェンスが展開されるだろう。特にレイブンズはハーボー政権下ではビッグベン以外のスティーラーズQBに対して10勝1敗、また新人QB狩りを得意としている
ただしBye以降ピケットの調子が上向きなのは問題。ここでいっちょプロの厳しさを味わわせることができだろうか……



レイブンズオフェンスvsスティーラーズディフェンス
QBラマーは膝の捻挫でダウトトフル。欠場はほぼ確定だろう
代わってQBを務めるのがタイラー・ハントリー。スキルセットはラマーとよく似ているが、ランでの爆発力が無い。代わりに球離れが良く持ち過ぎが少ないという点が挙げられる
先週はブロンコス相手に何とかラストドライブをタッチダウンで完結し逆転勝ちをリード。パス成功率は高かったものの、ヤードを稼げず0TD1intに終わってしまった。緊急出場だったのでゲームプランが難しかったのもあったと楽観視してみよう
この試合はハントリー出場が確定みたいなものなので、ローマンはじめコーチがオフェンスを立て直すことが出来るのかに注目したい

レシーバーはTEアンドリュースがリーディングレシーバーをひた走っているものの、ここ数試合は元気がない気がする。TEライクリーやWRデュバネイ、WRプロシェイにもボールを放って欲しい。またWRウォレスをIRに入れ、超ベテランWRデマーカス・ロビンソンを練習生からロースターに昇格させた。ロングパスのターゲットとしては未だに一流でスピードの衰えが無いのは驚嘆の一言。あとは耐久性だけだ
実は、レイブンズはWeek3以降WRのタッチダウンレシーブが無い。本当に無い。最後はランかTEというのは理には適っているが、なんやかんやレッドゾーンオフェンスが上手く行っていないのは事実。WRにも勇気を持って投げなければ

オフェンスラインは好調。先週はLTをメケイリーとファーレレで回したのもあって少し落ちはしたが、LTスタンリーが練習に復帰したとのことでこの試合での出場が見込まれる
RGザイトラーは少し気になる怪我をしていて、ちょっと出られるかは微妙。しかし彼の力なくては、ラマー無きオフェンスを構築する自信がない。どうか間に合ってくれ
被サック数は先週の4を加えて28。ランでコントロールできなければ少し危ういかもしれない

パスオフェンスはリーグ26位と例年通り。レーティングも決して高くはない
ロングパスを結構狙いがちなラマーに対して、今回は早めにボールを投げるハントリーなのでパスコンセプトがどうなるのかは注目
ただパス頼りのオフェンスではジリ貧になるのは目に見えているので、ターンオーバーを許さない安全なプレーコールの方が好ましいかも

対するスティーラーズは、ディフェンスが売りではあるがパスディフェンスはリーグ29位になってしまっている
超警戒が必要なのは何と言ってもSミンカ・フィッツパトリック。FSとしてはリーグトップクラスの能力の持ち主で、今季もしっかり4int 1TDを記録している
中央へのパスは出来るだけ避けたいが、TEのメッシュルートはレイブンズオフェンスの目玉の一つでもあるため避け続けても個性が死ぬ
幸いにも他のセカンダリは、CBウィザースプーンが結局IRしたり、トレードで獲得したCBウィリアム・ジャクソンがIR入りしてたりで戦力がダウンしている。被タッチダウン数24はリーグ最多タイであり、CBリーバイ・ウォレスなど若い戦力は侮れないものの、サイドへのパスを上手く使っていくことは出来そうかもしれない
ただしリーグ2位となる14のインターセプト数を誇っているのがレイブンズにとって頭痛の種。ロースコア戦は仕方なしとして戦うのもありだろう

T.J.ワットは復帰以来未だ0.5サックのみだが怖いものは怖い。またOLBアレックス・ハイスミスが10サック、DLキャメロン・ヘイワードが5サックと気を抜けない相手は他にもいる
ただ総サック数は今季僅かに23のみ。期待を下回っているか
2サック以上を記録しているのが3人のみというのが痛手で、チームというよりは個人プレー頼みになってる印象
とにかくT.J.ワットを波に乗らせてはいけない。オフェンスラインは厳しい戦いになると思うが、踏ん張りどころだ

レイブンズと言えばランオフェンスだったが、ここ数試合でグラウンドゲームに陰り。更にQBラマーの欠場とくると、ランでの攻め手に難が出てくることになる
頼みのRBガスは先週平均獲得2ヤードのみと不発。RBドレイクとRBヒルを上手く組み合わせつつ攻めていきたい
QBハントリーは最後の最後にガッツあるランをいくつかみせたが、やはりラマーほどではない。一応ランオフェンスはリーグ3位、平均獲得ではリーグ2位を誇っているものの、ラマーを抜くと平均5.2ヤードのラン攻撃が、一気に平均4.4ヤードのラン攻撃にダウン。ラマーの脅威が無いことによりRBのランが更に出なくなることも考えられる
ではQBハントリーが積極的に走るべきかと言えば、一応QBハンドリー(ややこしい)を補強したものの、怪我してバックアップのバックアップが出てくる展開は好ましくない
どうしたものか……

スティーラーズは今季拾ったILBマイルズ・ジャックがチーム最多の93タックルを記録。またILBデビン・ブッシュもチーム2位となる66タックルを挙げている
しかし、両者ともサックは無くロスタックル数も乏しい。完全にダウンフィールド専用のランストッパーとなっている。それはそれで強いんだけれども
ここにも顔を出してくるのがSフィッツパトリックとDLヘイワード。この2人をIOLがいかに捌けるか。他にもDLオグンジョビや元レイブンズDLワームリーも悪くない
またOLBハイスミスも8ロスタックルを挙げており好調。ここはOTのブロックやIOLのプルでコントロールしたい
ランディフェンスはリーグ7位と好成績。被タッチダウンも6しかなく、平均喪失も4.1ヤードと堅い
こじ開けるのは簡単じゃないぞ

レイブンズオフェンスは全体でリーグ14位。得点力は今月に少し落ちて11位
3rdダウン成功率はリーグ8位となかなかな成績。ペナルティ数も64と少ない方で、懸念されていたイージーな反則も先週は見られなかった
スティーラーズディフェンスは全体でリーグ24位。失点ではリーグ20位と下位集団ではある
3rdダウン阻止率も反則数も良くも悪くもなくで、ギャンブルは65%ほど通してしまっておりリーグ4位の悪さ

ランに強くパスに弱い数字になってはいるので、レイブンズとしてはパスを投げたいところ。しかし、QBハントリーというのも考えてロースコアを志向するならランオフェンスを展開したい
パスではフィッツパトリックをはじめとしたターンオーバーの懸念
ランではグラウンドゲームのパワーが低下したことや、そもそもランディフェンスは強そうという懸念
どちらにとっても悩ましい判断になる。コーチを信じよう



スペシャルチーム
KタッカーはFG25/28、失敗した3本はどれも50ヤード以上かつ①ブロック②普通に失敗③67ヤードなので数字以上の信頼がある
Pスタウトは平均ヤードこそ高くはないものの、リターンさせない技術がありインサイド20率も上がってきている。今後の成長に期待
リターンチームは、先週のゲームを終えてキックオフでリーグ8位に、パントでリーグ3位に後退した
とはいえ、どちらも上位には入ってきている

スティーラーズは名手KボズウェルがまさかのIR入り。代わってKマシュー・ライトが務めていてFGは12/14。52ヤードを決めているが、30~49ヤードを2度外しているため信頼し切れなさそう
Pハービンはあまり飛ばせずにリターンもされがちな印象だが、カバーチームが優れているため悪さが隠されていそう
リターンチームはWRスティーブン・シムズが平均25.4ヤードと好調なものの、チーム自体はリーグ20位止まり。パントは平均6.3ヤードでリーグ29位と悪い

ロースコアでスペシャルチームの蹴り合いになったらレイブンズ有利。そう考えればロングパスを放り投げる必要はないかもしれない


















今後の5試合中、同地区対決が4試合もある。しかもQBラマーを欠きそうという厳しさよ
シーズン序盤は甘く見ていたスティーラーズも、なんやかんやで調子を上げて連勝している。勘弁してくれえ
予想スコアは16-13でレイブンズの勝利。9-13あたりからラストドライブでタッチダウンを取る、先週と似た展開になりそう
正直に言えば、レイブンズ勝利予想は意地。同地区対決で負け予想はよっぽどでない限りできない
この裏ではブラウンズとベンガルズも同地区対決となる。ワトソンさんやっちまってくださいよ
ここに勝てば同地区成績が3-0、五分が確定する。勝率で並んでいるにもかかわらずレイブンズがベンガルズの上に立っているのは偏に同地区全勝のおかげ
勝敗数以上に厳しい戦いが続くシーズンラストだが、ここで一気に突き放してプレイオフに行こう!