ディフェンスの勝利!


現状AFC北首位で対戦相手にも恵まれるレイブンズ。しかし、勝敗ではなく内容やタレントを見るに全く気の抜けない試合が続く。この試合も同様だ
パンサーズは僅か3勝ではあるが、そのすべてが同地区からのもの。NFC南が全体で低調というのもあり、この試合に勝てればまだまだ地区首位を狙える
スターターQBは同期であり元同地区となるラマーvsメイフィールド。どちらに軍配が上がるか



レイブンズオフェンスvsパンサーズディフェンス
予想外も予想外に追い詰められた。もともとDLデレク・ブラウンやLBフランキー・ルブ、シャク・トンプソンなどランストッパーがいて、後ろにはCBジェイシー・ホーンとC.J.ヘンダーソンが居たのでタレント自体は評価していたが、今季の数字が絶望的だったために軽視してしまったなあ
やはりSジェレミー・チンの復帰が大きかったのか……。Sサム・フランクリンも予想以上に動きが良くなっていたので、何かしらの化学反応があるのかもしれない
QBラマーはパス24/33 209ヤード1intでタッチダウンスローが無く、レーティングは76.5と低空飛行。パスも低空を飛んでしまい、パンサーズの伏兵DLブレッビオン・ロイにキャリア初インターセプトを献上してしまった
一応レイブンズオフェンスラインは今季好調で、この試合もプレッシャー率が7/37しかなく強力ではあったが、パンサーズのカバレッジの良さも相まって被サックは3個
DEバーンズもさることながら、CBホーンもキャリア初サックを記録し大健闘
バーンズのサックでLTスタンリーは古傷を痛めてしまい今季の先行きに暗雲。もっとも、重傷は避けたようなので数週間のお休みで済むかもしれない
RTモーゼスが気付かなければならなかったか

パンサーズディフェンスのパスディフェンス数自体は僅かに1のみだが、その分ラマーの投げる場所がなく、さらにプレッシャーが加わることでリズムをつかませてもらえなかった
もっとも、新加入WRデマーカス・ロビンソンはサイドライン際での足の残し方の妙を見せつけてくれて、この試合では9ターゲット9キャッチ128ヤード獲得の6ファーストダウンと、いずれもキャリアハイレベルの成績を残してくれた。彼とのコネクションが上手く行ったことで、何とかドライブをつないで少しディフェンスを休ませられたのが良かったのかもしれない
また復帰のTEアンドリュースも6キャッチ63ヤードとまずまずの活躍。ただそれ以外のレシーバが合計で13ヤードとスプレッドオフェンスの要である投げ分けが上手く行かず
北国のチームなのに風や寒さに弱いのか、ボールが手につかない場面も多くみられてこの試合では4ドロップ。ラマーの数字だけを責めることはできない

自慢のランオフェンスも、あれだけ走れるQBラマーが11キャリーで僅か31ヤード。しかし大きな大きなタッチダウンランを記録してくれた。調子のいい時はヤードを荒稼ぎしてタッチダウンは取らないが、調子が悪くヤードが出ない時はタッチダウンを記録してくれるというありがたい特徴の持ち主だ
そんな中でもRBドレイクは試合終盤、ラマーのタッチダウン前に29ヤードのロングランが出て10キャリー46ヤードと悪くない数字に
チーム全体でも30キャリー115ヤードとなんやかんやで100ラッシングヤードは超えて平均3.8ヤードの獲得。特にディフェンスの疲れに付け込んで、後半平均6.3ヤード走れたのが勝因の1つだった
しかし、前半はラン13回で僅かに37ヤードしか出ず継続性の面でかなり苦しめられた。パンサーズのロスタックル数はなんと驚異の10、しかも9名がロスタックルを記録しており「こいつを押し込めばいい」という作戦が取れず。みんなが思っている以上にフロントもカッチカチだぞ……!

総じてパンサーズディフェンスが良く、オフェンスが終始苦しめられる展開で前半は僅かに3点のみという展開
しかし、4Qにレイブンズディフェンスの大きな助力をしっかり活かしてオフェンスも10点をもぎ取ってくれた
終わってみればタイムポゼッションは上回っていたし、3rdダウン成功率は40%と悪くない数字
不意の被インターセプトもあったが、ディフェンスを信じて不用意なプレーを何とか避けられていたのが良かった。あとはラマー怒りのパントのところだけ修正出来れば
相手がパンサーズオフェンスで本当に良かった……



パンサーズオフェンスvsレイブンズディフェンス
この試合はディフェンスゲーム。不甲斐ないオフェンスでも、相手を3点で抑えてしまえば勝てるというゲームプランがとれるのは心強い通り越して異常な強さだ
久しぶりにスターターとなったQBメイフィールドはリズムをつかめずにパス21/33 196ヤードで0TD2int。レーティングは54.6と散々な数字でキャリアに黄信号が灯ってしまった
そんな中でも若手WRテレース・マーシャルは3キャッチで76ヤードと危険な男であることは示してくれていた
ただ続くシャイ・スミスは4キャッチで僅かに26ヤード。頼みのD.J.ムーアも24ヤード、期待のシュノーに関しては4キャッチ7ヤードとかなり低調な内容だった
原因は、我らがCBハンフリーとピータースの活躍に一端がある。3点リードした場面、ピータースがレシーバーの持つボールに手を入れて力強く掻き出すと、ハンフリーがそれをピック。一時はダウン判定だったが、明らかにファンブルということで判定が覆り、リターンは(レフェリーが笛を吹いたので)認められなかったものの返しのシリーズをオフェンスがしっかりタッチダウンをゲット。ディフェンスがチャンスを作ってくれた
またハンフリーは38のカバー数で2ターゲットのみ、1キャッチも許さず。むしろファンブルリカバーに加えて、不用意に外にそれたパスまで力強くインターセプトした!
毎回パス失敗でパサーレーティングが39.6になる世界で、なんとこの試合、ハンフリーのカバーでは0.0を記録
更にクラーク、ストーン、ハミルトンのセーフティ陣も相手の怖さを消しきる見事な働きぶり。特にハミルトンはカバーでは3/4で僅か2ヤードのみ、更にスクリーンプレーではブロッカーをスクリメージを超えて押し込む力強さまでみせてくれて、成長が楽しみで仕方ない。試合途中で膝を捻って欠場したが、回復具合はどうなっているだろうか

エッジ陣もしっかりとプレッシャーをかけ、OLBヒューストンはILBクイーンと0.5サックを分けて今季9サックに
またDEキャンベル、ILBロクアン・スミス、JPPが1サックを挙げた。JPPは4thダウンでのギャンブル阻止となるサックに加え、相手の僅かな希望すら摘み取るインターセプトも記録。DLワシントンも良く手を上げた!

ランでも、パンサーズはRBマキャフリーをトレードで手放して以来なぜか逆に上がり調子。その立役者となっていたRBフォアマンを11キャリーで僅か24ヤードに封殺。RBハバードに至っては4キャリーで0ヤード。QBメイフィールドが2回12ヤードで計17キャリー36ヤードと完全な沈黙になった

特筆すべきはタックル数。ILBクイーンとILBロクアンは、獲得してから見事な化学反応を見せていてクイーンがチームトップの12タックル(うちランでの6タックルで6ディフェンシブストップ)、ロクアンが続いて7タックル、PQRS2人合わせて19タックル1.5サック2ロスタックル1QBヒットと往年のレイブンズファン垂涎の大働きを見せてくれた!タックル数のトップ2がどちらもILBのチームは絶対に強い
チーム全体で4パスディフェンス6ロスタックル4サック7QBヒットと、セカンダリとフロントが見事に噛み合って1プレー平均3.8ヤードしか許さず。最後の3ドライブはファンブルリカバー→ギャンブル阻止→インターセプトと隙を全く見せない勝ち方を見せてくれた

パンサーズのオフェンスラインはCボーズマンくらいなもので、ランでもパスでも上手くブロックできず。特にラン17キャリーでコンタクト前に進んだ数字は10ヤードにも至っていなかった。これではRBも為す術なしだ
3rdダウン成功率も25%と今季の数字通りの上手く行かない感じも出てしまった
パンサーズはロードに弱く、1年以上ホーム以外で勝てていないことにも

また微妙な判定もあったが、レイブンズもパンサーズも反則が多く、両チーム合わせて19ペナルティ159ヤードというのは少しいただけなかった
修正修正



スペシャルチーム
Kタッカーは難しいことを要求されずしっかりと短いキックを2/2
Pスタウトは少し風に苦慮していたようだが、判定を覆す味方の働きもあり7パントでインサイド20が4回、タッチバックが1回と及第点。パント平均35.9ヤードはもう少し欲しかったところだが、リターンをさせない技術はとても良い
リターンチームは見せ場が無く、パント2回で5ヤードだけ。向こうも良かった
唯一小言を言いたい相手はLBダルショーン・フィリップス。スペシャルチーム専門なんだからつまらないアンスポーツマンライクコンダクトはしないで下さい

パンサーズのKピネイロも短いヤードでチーム唯一の得点となるFGを成功
6パントのPヘッカーは素晴らしい働きで、インサイド20を4回、タッチバックは無く平均44.2ヤード。苦しめられた
ただリターンではパント2回で-3ヤード。パント技術とカバーチームが頑張ってくれた

両者とも、最も点を取ったのがキッカー。パントリターンは両者ともほぼ許さずと堅い展開。スペシャルチームの試合でもあったのだなあ


















戦前の予想をはるかに覆すパンサーズディフェンスの活躍。しかし、ディフェンスの活躍でレイブンズが上回ったなという展開になった
オフェンスは低調続きなので心配だが、ラマーの調子が良かった最初の4戦は2-2だったのに対して、パフォーマンスの落ちたそれ以降で5-1で現在7勝3敗というのは興味深い。ディフェンスがどんどん良くなってきている
玄人好みの一見地味な展開で、公式のハイライト動画は何と8分台。ただディフェンスが好きな人にとっては見どころ満載の試合だったはずだ
本音を言うと14点差が欲しかったところだが、シーズン後半はスタッツよりも勝敗が重要。ベンガルズもスティーラーズに競り勝ち6勝4敗で後ろにぴったりと付けてきている
ハミルトンとスタンリーの怪我の情況は、コラーとオジャボの出場機会はいつなのかと気になる点が多い中、次戦はジャクソンビルでの一戦
やはりトラップゲームはどこかに必ず仕込まれている。次も気を引き締めて勝とう!